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攻撃的な人の13の特徴と、逃れられない状況における対処方法とは?

 この記事では、攻撃的な人の特徴とその対処方法について詳しく解説します。攻撃的な人との関わりに悩んでいる方が、自身を守りながら対処するための具体的な方法を提供します。

はじめに

 この記事は、攻撃的の人の特徴と対処方法を整理したものです。
 目的は、以下のとおりです。

この記事の目的
  • 攻撃的な人とは何かを知る。
  • 攻撃者は、あなたの心や身体を傷つける存在であることをきちんと理解する。
  • 攻撃者と理解し合える、いずれわかり合えるということが、あなたの幻想に過ぎないことを理解する。
  • そのうえで、攻撃されたときの対処方法を知る。

 単に「嫌だな」「辛いな」「どうしてこんなひどいこと言うんだろう」「なんでこんなひどいことするんだろう」ではモヤモヤするだけです。

 攻撃者の具体的な特徴と、その特徴を踏まえた対処方法を知ることで、あなたは少し落ち着きを取り戻し、心や身体を少しだけ守れると思います。

対象読者

 この記事では特に、次の条件を満たす人が攻撃されていることを前提とします。

対象読者になりえる条件
  • 攻撃的な人と直面する関係を維持せざるを得ない場合(攻撃者が配偶者の場合など)
  • その人との相互理解に至る可能性が見込めない場合(攻撃者が聞く耳を持たない場合など)

 1つ目の条件だけなら、(相互理解に至る前提の場合)例えば「相手に惑わされず自分の意志をハッキリと示す」「冷静なコメントを重ね相互理解を目指す」という選択が、根本対策となり得ます。

 2つ目の条件だけなら、最も有効な対処方法は「距離を置く」、それでダメなら「関係を断つ」という選択が良いでしょう。

 しかし、2つの条件が重なるとどうなるのでしようか。関係を容易には断ち切れず、相互理解も不可能。攻撃性という「脅威」に日々、さらされ続ける状況です。何気ない日常の些細なことでも、繰り返され積み重なるうちに、気が付けばあなたの心が蝕まれているかもしれません。

 真に解決する根本対策は「攻撃的な人と関係を断つ」ことにより、自分の人生から「攻撃的な人」の存在を抹消するしかありません。しかし1つ目の条件により、読者はこの根本対策をすぐに実行できる状況にありません。

 根本対策を実行できない状況でも、暫定的な対策、つまり、軽減したり一時的に回避するような対策はあるのではないか? そう考え、攻撃者の特徴と、それ応じた暫定的な対処方法をセットで挙げました。断定的な対処方法を行いながら、根本的な対処方法を行うための準備を進めることになるでしょう。

 撃退もできない。反撃も逆効果。そして撃退も反撃もできないことすらもネタにして攻撃してくる。そして自分が満足できないと、避難した相手を追いかけ、満足するまで追い詰めてくる。

 こういった攻撃者から、少しでも可能な限りあなたの心と体を守れる可能性があるのでは、と思った次第です。

攻撃的な人の特徴と対処方法

 攻撃的な人に直面したとき、その人が示す言動の種類を理解し適切に対処できれば、あなたの人生の損失を最小限にできます。以下に、攻撃的な人の言動の特徴と、それぞれの対処方法を分類して示します。

 なお、本記事の分類はMECEでなく、互いに関連や重複もあります。具体でわかりやすい特徴を「切り口」として分類しました。

 分類自体が目的ではなく、「攻撃的な人の言動」の理解と、理解に基づく対処が目的です。

1. 侮辱

 あなたを(言われなく、または過度に)侮辱する攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 攻撃者が相手の心(人格、良心、親切心など)を傷つける言葉を(自覚なく)頻繁に使う。
    • 攻撃者は、相手の善意や心遣いを理解せず、短絡的に相手をバカにする。
    • 一方的で理不尽
  • 具体例
    • (事実に基づかない)人格否定(あんたは仕事ができない、できない子、など)
    • 子どもの前で配偶者に暴言を吐くなど罵倒する。
  • 想定原因
    • 他人への尊重(リスペクト)の欠如
    • 共感能力の欠如
    • 自分は正しく相手は間違い、という盲信
  • 対処方法
    • 冷静になり、攻撃者の言葉に反応しないよう努める。
      • 攻撃者が攻撃しているのは自分ではなく、攻撃者が自身で勝手に作り出した自分のイメージである。自分が攻撃されていると思う必要はない。
      • 攻撃者が正しいと(短絡的に)周囲が誤解する可能性はある。その場で攻撃者に反論するのではなく、必要に応じて周囲には事実を共有すればよい。
      • 攻撃者が反応を執拗に求めてくる場合、鈍い反応でしばらく攻撃させ、攻撃者が多少満足してその場を去るのを待つしかないか。(辛いが、解がない)
  • 効果がなかった、または逆効果だったこと
    • 攻撃者に反応すること
      • もし仮に相互理解に至れる可能性のある相手であれば、必要に応じて「そのような言葉は不快です」などと落ち着いて伝えるのも有効。
      • しかし、相互理解に至れる可能性を見いだせない相手には逆効果。こちらの言葉や言葉尻、表情やしぐさ、過去の無関係なできごとまでも、攻撃者をヒートアップさせる燃料となり、延長戦に突入する。
      • 攻撃者は自分が「正しいことを言っている」「良いことを言っている」と本気で信じ込んでおり、脳内の快楽物質のドーパミンが大量放出されている状態。そのため、反論されると快楽が遮られ、不快になり怒りだす。
      • ヒートアップした攻撃者とそれに反応する自分をみた周囲の人たちには、理不尽な攻撃でなく「喧嘩」と映る可能性は多分にある。そのような誤解(や無用な釈明)は避けたい。
      • 攻撃者に反応したところで結論(攻撃者に謝罪するまで終わらない)は変わらず、時間の浪費である。浪費の最小化が得策。

2. 批判、非難、否定

 あなたを(言われなく、または過度に)批判し、非難し、否定する攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 否定的な発言を繰り返す。
    • 全否定や人格否定、存在否定を行う。
    • 一方的である。
    • 経緯や事実を踏まえない(理不尽)
    • こんこんと説教する。
    • ひとりよがりな価値観を押し付ける。
    • (無自覚に)気の済むまで続ける、繰り返す。
    • 相手のためだと言う。
  • 具体例(全否定、人格否定、存在否定)
    • 全否定
      • あんたは何もできない
      • あんたは何もやらない
      • あんたはいつもできない
      • あんたはいつもやらない
      • 絶対できない
      • 一生できない
      • 絶対バカにされてる
      • 一生バカにされる
      • 絶対いじめられる
    • 人格否定
      • あんたはできない
      • できない子
      • あんたには何も期待していない
      • あんたは馬鹿だから
      • あんたはなめられる
    • 存在否定
      • あんたがいる意味ない
      • 出ていけ
      • 死んで
  • 具体例(その他)
    • 日常的に繰り返される人格否定や存在否定を止めるよう、相手が指摘して説明すると「弱っちい」「面倒くさいやつ」「すぐ傷つく」「そんなんじゃ、こっちも何も言えない」と攻撃者は相手を更に非難する
    • 攻撃者がよく知っていること(攻撃者の中では常識)を相手が知らないと、非難したり鼻笑いで見下す(逆に知らないことを説明されて理解できないとキレたり相手を非難する)
    • 攻撃者は一方的で(事実と思い込みがミックスされた)的外れな説教を子供に繰り返して疲弊し、「何で何も言わないんだ」「あんたは何も言わない」「わたしばかり言う」「あんたはいいとこどり」と配偶者を一方的に非難する。しかし、配偶者が途中で少しでもコメントすると、即座に不機嫌になり「あんたは入ってくんな!」「自分の思い通りにしたいのか!」「あんたの思い通りになると思ってんのか!」と、激しく拒絶する。
    • 過剰に完璧を求めて動いて疲れ、周囲に「何もしない」「いつもやらせる」と当たり散らす。
    • 相手の実施予定や意思を無視、または確認せずに攻撃者が実施し、「あんたはやらない」「いつもやらせる」と相手を非難する。
    • 相手に情報共有もなく攻撃者が独断で勝手に進めてしまい、後から「あんたは何も考えていない」「いつもやらせる」と相手を非難する。
    • 相手の説明が理解できないと、攻撃者は「頭がいいとでも思ってんのか」と、(相手が思ってもいない)事実無根で見当違いな非難をする。逆に、攻撃者の説明を相手が理解できないと、攻撃者は相手を見下す。
    • 攻撃者の意思で始めたり終わらせたりしたことを、相手のせいにする(相手のせいで始めたり終わったと責める)
    • 適切な時間になり炊事をしようとする相手に、(話を変えて)今日は自分がやる、今から掃除しようとしている、などと一方的に言い放ち、いつも邪魔だと相手を罵倒する。
  • 想定原因
    • 自分が正しく相手は間違い、という盲信
    • 自分の考えが正しく、相手は改めるべきという盲信
    • 自分の考えは事実である(事実と自分の考えの区別が曖昧)という無自覚な妄想
    • 自分の考えは決定論的である(自分の予測や憶測はほぼ当たるという感覚)、という無自覚な妄想
  • 対処方法
    • もし仮に建設的な批判や非難であれば受け入れる。
    • 不当な(過度な、事実無根な、脚色された)批判や非難は無視する。
    • 「絶対」「全て」といった100%の否定や、「いつも」「一生」といった決定論的な否定は、そもそも成り立っていない(攻撃者は神じゃない)ことを理解する。
  • 効果がなかった、または逆効果だったこと
    • 攻撃者に反応すること
      • 攻撃者への説明は(理不尽にも)釈明と化し、反論はさらなる炎上の燃料となる。
      • 攻撃者は自分が「正しいことを言っている」「良いことを言っている」と本気で信じ込んでおり、脳内の快楽物質のドーパミンが大量放出されている状態。そのため、反論されると快楽が遮られ、不快になり怒りだす。
      • 事実(時系列経緯、実際のデータ、など)に基づくのかを攻撃者に指摘しても、事実確認すること自体を軽視、否定し、更に炎上する。
  • その他
    • 人に平気で「死ね」と言う攻撃者が、別の人を威圧的に決めつけで攻撃した挙句に「死ね」と言われてキレたあと、そばにいた近しい人に「なぜ何も言わないんだ」「あんたも何か言うべきだ」と無差別攻撃するが、正直「因果応報」としか思えない。
    • 人格否定や存在否定を気の済むまで行った攻撃者は、(スッキリしたのか)トーンダウンして相手の人格を肯定したり存在を肯定し始めるケースがある。(翌日など)しばらく時間をおいてから肯定に反転するケースもある。推測だが、攻撃者が自身の攻撃自体を自覚し(必死に)取り消したいという心理に現れに見える(取り消せないが)。そして、相手が(表面上であっても)納得の素振りを見せると安心するのか、これまでの攻撃の記憶がほぼなくなるようで「本当は(相手が)できると思っている」「いつも(相手のことを)できると言っている」などと日ごろ主張する。その後、再び些細なことでイラつき、イライラがたまるとまた噴火する。(DVに見られる「ハネムーン期」「緊張期」「爆発期」のサイクル)

3. 威圧、暴力

 あなたを威圧し、暴力をふるう攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 身体的な近さや大きな声で圧力をかける。
    • 高圧的な態度で威圧する。
  • 具体例
    • 暴言、罵倒(パートナーを「おまえ」呼ばわりするなど無礼で非礼で失礼なものも含めた言葉の暴力)
    • 鼻笑いで一蹴する。
    • 威嚇(脅すような動作、目や口を大きく開く形相、など)
    • 相手が大切にしているモノを壊す(創作物を破壊するなど)
    • 身体的暴力(蹴る、殴る、引っ掻く、など)
  • 想定原因
    • 他人への尊重(リスペクト)の欠如
    • 自分は正しく相手は間違い、という盲信
    • 無自覚に癖になっている(同じ方法で相手を弾圧してきた経験)
    • 相手をマウントする(したと認識する)と満足感が得られる
  • 対処方法
    • 安全な距離を保ち、平静を保つ。
    • 必要であれば、安全な場所に移動する。
    • 攻撃者から逃れられない場合、しばらく攻撃させ、攻撃者が多少満足してその場を去るのを待つしかないか。(辛いが、解がない)
    • 暴力については、法的な対処や警察の介入を含む適切な支援を求める。身体的な暴力については、症状のあるうちに受診し、医師の診断書を取得する。精神的な暴力については、録音やメモといった証拠を残し、医師の診断書を取得する。
  • 効果がなかった、または逆効果だったこと
    • 反論
      • 攻撃に我慢できずに反撃すると、攻撃者は反撃のみ過剰に取り上げて更に炎上、延長戦になる。
      • (正当防衛であっても)攻撃者に怪我をさせると、攻撃者の怪我だけにフォーカスし、それをネタに攻撃が続く。

4. 無視

 あなたを(理不尽に)無視する攻撃者の特徴です。

  • 特徴
    • 故意に相手の存在や意見を無視する。
  • 具体例
    • おはようなどと挨拶しても無視する。
    • 攻撃者の機嫌が悪いと、一方的に無視する。
  • 想定原因
    • 単に気に入らない
    • 自分の思い通りの状況があるべき姿であり、そうなっていないのは相手のせいだという盲信
    • 自分の考えが正しく相手は間違い、という盲信
    • 自分の考えや気持ちで頭がいっぱい
  • 対処方法
    • 攻撃者に声をかけずに放って置く。
    • 攻撃者に声をかけられたら適宜、反応する。(反応しないと攻撃されるため、反応せざるを得ない。)
    • 攻撃者が無視することと、自分の存在には何ら関係性がないことを理解する。自己価値を内面から見出し、他者の承認に依存しないように心がける。
  • 効果がなかった、または逆効果だったこと
    • 無視する攻撃者に声をかける。
    • 攻撃者の顔色をうかがう。
  • その他
    • 攻撃者は気分屋である。
    • 攻撃者は聞こえていないわけではない。

5. 脅迫、感情操作

 あなたを脅迫し、あなたの感情を操作して思い通りにしようとする攻撃者の特徴と対象方法です。

  • 特徴
    • 身体的、精神的に追い詰める。
    • 感情や状況を操ろうとし、自分の望む結果(こうあるべきと攻撃者が思い込んでいる結果)に誘導、強要する。
  • 具体例
    • 相手が攻撃者の思い通りの行動をしないと「どうなるかわかってるよね」などと相手を脅す。
    • 攻撃者は、相手が全て悪く改めるべきだと、自分の価値観を一方的に押し付ける。
  • 想定原因
    • 自分の望む結果は正しく、相手はそれに従うべき、という盲信
    • 自分の考えが正しく相手は間違い、という盲信
    • 無自覚に癖になっている(同じ方法で相手をコントロールしてきた経験)
  • 対処方法
    • 攻撃者の発言内容が妥当とは限らないことを理解する。
    • 攻撃者は相手をコントロールして思いどおりの状況にしようとしていることを理解する。
    • 自分の感情や意思決定を他人に依存させないように心を保つ。自分の中で心の境界線をしっかりと設ける。
    • 攻撃者から逃れられない場合、しばらく攻撃させ、攻撃者が多少満足してその場を去るのを待つしかないか。(辛いが、解がない)
  • 効果がなかった、または逆効果だったこと
    • 反論
      • 攻撃者は自分が「正しいことを言っている」「良いことを言っている」と本気で信じ込んでおり、脳内の快楽物質のドーパミンが大量放出されている状態。そのため、反論されると快楽が遮られ、不快になり怒りだす。

6. 妬み

 あなたや世間を妬み、ネガティブな発言をする攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 他人の成功や幸福に対して(事実など確認せず)否定的なコメントをする。
  • 具体的
    • 成功した例を見聞きしたとき、良くないことをして自分だけ成功した、いつも成功するとは限らない(たまたまだ)、などと(反射神経的に)発言する。
    • 相手が成功した時、自分のお陰だ、相手のせいで自分は成功しない、と非難する。
  • 想定原因
    • 比較癖(自分と自分以外を比較する)
    • 自己肯定感の低さ
    • 被害妄想
  • 対処方法
    • 攻撃者の感情を深く掘り下げず、自分の成功を無言で受け入れる。
  • その他
    • 攻撃者にとって無自覚かつ受け入れがたい内容のため、攻撃者の中に反発の感情が生まれる。
    • 攻撃者は、もともと低い自己肯定感をさらに傷つけられるため耐えられず、怒りなどで防御する。

7. 支配

 状況やあなたの言動を支配しようとする攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 命令口調で指示することに(無自覚に)疑いがない。(自覚がないので指摘されると怒りだす。)
    • 攻撃者が(最終的な)決定権を持つ。相手の見解が攻撃者と異なる場合や、相手が決定の希望をだすと、自己中心的だと相手を非難する。
    • 相手に考えさたり行動させたりして、後から一瞬で一方的にひっくり返す。
    • 攻撃者にとって話の都合が悪くなる、面倒くさくなると、(高圧的かつ)一方的に話を打ち切る。
    • 相手に謝罪させる。謝罪に満足するまで非難は終わらない。
    • 疲れ果て諦めた相手が服従すると、あんたは奴隷かと攻撃者は相手を非難する。かといって、服従しないと怒り出す。
  • 具体例
    • 攻撃者が欲しいモノがあり、相手がそれに詳しそうなとき、どれが良いか調べるよう相手に依頼(というか指示)。良し悪しの判断軸は相手に伝えず、相手が確認しても曖昧に回答する。相手が調べた結果を攻撃者に持っていくと、よく確認もせずに一蹴。結局、相手の調査結果は1ミリも加味せず、攻撃者は売場の店員に相談して購入。このようなことが繰り返される。相手が調べないと攻撃者は相手を自分勝手だと非難する。
    • 短期間である図案をデザインするよう相手に依頼。ゼロから考えるよう指示。デザインの候補を持っていくと一蹴。自分で素材を指定して作り直しを指示。
    • 攻撃者は、提案させて却下、を繰り返し、相手のモチベーションを破壊。徒労感、無力感に満たされた相手に主体性がなくなると「あんたは何も考えていない。何もやらない」「自分からやらない。いつも指示待ちだ」と非難。
    • 攻撃者はテレビのチャンネルを好き勝手に変え、周囲に「見てたのに」と言われると「いつも見ないくせに」と相手を非難しチャンネルはそのまま(または、次々とデタラメに変えてしまい、戻れなくなったと相手を非難)
    • 三者からの口論の調停を攻撃とみなす。感情的になっている攻撃者を含め各位の言い分を第三者が整理しに入ると、その第三者に「入ってくんな」「あんたがなんとかできるとでも思ってんのか」などと非難し、キレて「あんたが入ってくるといつもこうなる」と言って第三者を攻撃し始める。かといって、第三者が調停に入らないと、後から「なんで何も言わないんだ」と第三者を非難する。
    • 攻撃者は気の済むまで相手に「こうしろ、ああしろ」「それはやめろ」などと命令したり指示を出し、最後には決まって「あとは自分で考えて」「最後は自分で判断して」と相手を突き放す。その結果、うまくいくと「自分のおかげだ」と恩を着せ、うまくいかないと相手を責めるか不問に処す。
  • 想定原因
    • 自分の思い通りになることに疑いがない
    • 他人の気持ちや労力に思いが及ばない
  • 対処方法
    • 真に受けず、好きにさせておく。
    • ちゃんと対応しているように見せかけつつ、対応はポーズだけにする。(そんな器用なことができるか……)
    • 自分が叶えたいこと、守りたい大切な物事は、攻撃者に(存在することすらも)明かさない。(潰される可能性を回避)
  • その他
    • 攻撃者は、言うだけ言って「あとは自分の好きにしろ」「あとは自分で考えろ」と言うが、攻撃者の望む結果(こうあるべき)にならないと否定し怒りだす(または結果、満足しないと否定し、怒りだす)

8. 現実認識の歪曲、曲解

 事実に基づいた現実の認識が苦手で、自身の(突飛な)解釈を事実だと(無自覚に)思い込み、その解釈が事実であるかの前提であなたを攻撃する攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 事実とは異なる内容(妄想)を事実だという前提に立って、相手を非難する。
    • 事前に説明したり合意した事実が存在しなかったことになっており、一方的に相手を自己中心的だと非難する。
    • 相手が思ってもやってもいないことを、思っているやっていると一方的に決めつけ、その前提で相手を非難する。
    • 自分がやったり言ったことを、相手が言ったりやったことだと一方的に断罪し、非難する。
    • 自分がやっていることを棚に上げて、相手を一方的に非難する。
  • 具体例
    • 攻撃者はキッチンのシンクを、使用済の食器や生ごみでメチャメチャに散らかした状態で就寝。翌朝、相手が翌朝その片付けから始める。そういったことが何年も繰り返されているが全く自覚がない。説明しても、そんな事実はないとキレる。逆に、攻撃者がシンクを片付けることがあると「何で何もしないんだ」「いつもわたしにやらせる」と相手を一方的に非難する。
    • 仕事を終えてリラックスした気持ちで家事をしている相手に、何の前触れもなく突然「なにイライラしてんだ!仕事のイライラを家庭に持ち込むな!」と攻撃者がイライラして怒鳴り散らす。
    • 攻撃者が照明や冷暖房など、相手の知らぬ間に自分でつけて、消し忘れる。すると相手に「なぜつけっぱなしなのか」「いつも消さない」と一方的に非難する。攻撃者がつけたのだと相手が説明すると、攻撃者はスルーする。
    • 相手が五大栄養素のバランスを考慮したメニューを子供に提供する。しかし、好き嫌いの理由から子供が食べない。すると、攻撃者は「子どもが嫌いな食材を入れるからだ」と相手を非難する。それを受けて相手は、子どもが好きな食材のみで献立する。するとメニューのバリエーションが減る。そして子供が食べない場合、攻撃者は「メニューがワンパターンだからだ」と相手を非難する。献立に詰んだ相手に攻撃者は「何も考えていない」と追い打ちをかける。
    • 相手が自分の言動について意見を求められ「自分はこうする」と説明すると、攻撃者は(恐らく「そうしないからダメなんだ」と)相手に非難されたのだと(一方的に)解釈し、その解釈が正しいという前提に基づいて「何で否定してくるんだ」などと(相手が思ってもやってもいないことで)相手を一方的に非難する。相手が「そんなこと思ってもやってもいない」と説明しても、攻撃者はスルーして相手を非難する。
  • 想定原因
    • 記憶障害
    • 事実と自分の考え(空想、解釈)の区別が曖昧
    • 自分の気持ちと相手の気持ちの区別が曖昧
    • 自分が完璧であるという幻想にすがる感情
    • 因果関係の理解が苦手
    • 時系列での理解が苦手
    • 被害妄想
  • 対処方法
    • 攻撃者の発言が「言いがかり」であることを理解する。「言いがかり」は真に受ける必要がないことを理解する。
    • 事実だけを淡々と述べて、あとは放っておく。
    • 過去の経験をもとに、無用な解釈を生みそうな発言はしないでおく。

9. 感情制御

 感情をコントロールできず怒りや憎しみの感情を突然爆発させてあなたを攻撃する攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 怒りや憎しみの感情を突然爆発させる。
    • 思い通りになっていないと自覚した瞬間に怒り出す。
    • この人が原因だと思い込むと、その人を非難する。
    • 既に何かを思い込んでおり、デフォルトでキレている。
    • 攻撃者自身が原因だと認めざるを得ないときは不問に処す(それ以上は触れず、話を打ち切る。または攻撃者自身の「疲れ」といった不可抗力など、自分以外の何かのせいにする)
    • 怒りが収まるまで怒り続ける。自分の気の済むまで、同じことを何度も何度も何週も言いづつける。
    • 相手の話を踏まえず、相手が謝ってもお構いなしに気の済むまで怒り続ける。
    • 相手が反省の色を見せても認めず、反省していないと決めつけて非難し続ける。
    • 攻撃者は感情の爆発が収まると、急に優しくなり、相手によっては攻撃者から謝罪する場合がある(DVでいうところの「ハネムーン期」)。しかし、その後も同様の爆発を繰り返す(いわゆるDVでいうところの「ハネムーン期」「緊張期」「爆発期」のサイクル)。
  • 具体例
    • 自分の思い通りに相手が行動しない。例えば、保護者の性別をやり玉にあげ、”自身の同性の親のように行動しない”、”自身の理想とする性別の保護者像とは違う”、と相手を非難する。
    • 自分の思い通りの状況にならない。例えば、数年使い続けている相手のPCを借りたてアプリを起動しようととき、挙動がたまたまそのタイミングで遅くなると、攻撃者(IT音痴)は持ち主(IT専門家)のPCはいつも不安定になると一方的に決めつけて(借りていることも忘れて)非難する。
    • 攻撃者が一方的な不満で電話をかけて相手の時間を奪った挙句、思い通りにならないと怒りに任せて電話を打ち切る。(逆に相手に電話を切られると気の済むまで執拗に電話やLINEなどで攻撃を続ける。)
    • 突然の激高を繰り返す攻撃者に怯える子どもが、ある日、怒っていないか攻撃者に聞いた途端キレる。怒っていないのに怒っていないか聞かれたら腹が立つなどと言って執拗に子どもに詰め寄り、泣きながら自分の気持ちを説明しようとする子どもに耳も貸さずに「消えろ!」「出ていけ!」などと暴言を吐く。
  • 想定原因
    • 感情のコントロールが苦手
    • 状況はこうあるべき、この人はこうするべき、という考えが(無自覚に)しみついており、自分の考えと現実の間のギャップを認知した瞬間に怒りが生まれ、「この人がこうしないせいだ」と誰かに原因を付与してその人を攻撃する。
    • 怒りや憎しみの感情(二次感情)が発生するまでの時間が短い。
    • 自分以外の状況や人間が「悪い」のであり、自分は「悪く」ないという認識
    • 相手の話は(無自覚に)聞いていない。自分の主張で頭がいっぱい。
    • 怒りに任せて吐いた暴言の記憶がない。または当然の発言だと考えている。
    • 怒りが収まると自己嫌悪に陥り、こんな気持ちにさせるのは相手が悪いと怒りの気持ちが生まれる。
    • 自分が起こるのは、現状と自分がこうあるべきという考えのギャップから生まれるものだという自覚がなく、相手が原因だと信じ込んでいる。
  • 対処方法
    • 攻撃者は感情に身をゆだねて暴走しており、理屈は通じない。安全であれば、相手が冷静になるのを耐えて待つ。そうでない場合は、自己を守るために立ち去る。
  • 効果がなかった、または逆効果だったこと
    • 事実を無視した全否定や人格否定に反論(強く反論、落ち着いて説明、流石にこちらもキレる、を試行済)や無視をしても、攻撃者が攻撃をやめた経験がない(むしろエスカレート)
    • (殴る、蹴るなどの)物理攻撃に対して(正当防衛のため)ガードした際に攻撃者が傷を負うと、DVだと一方的に延々と非難される。
    • アンガーマネージメントというキーワードを強調し概要を説明したが、攻撃者の記憶に残らなかった(後日、なんのこと?という感じ)
  • その他
    • 攻撃者が自身の怒りを認識し、カウンセリングに行ったほうが良いかを相手に質問。そう考えるのなら良いのではと否定はせず賛成すると、後日、人のこと病気扱いしやがってと相手を非難。
    • DVによくある「ハネムーン期」「緊張期」「爆発期」のサイクルが繰り返されていないか、振り返りたい。繰り返されている事実があるのなら、攻撃者はただの「怒りやすい人」ではなく「DV加害者」であり、あなたは「DV被害者」である。攻撃者が「ハネムーン期 」に戻る度に、もし仮にあなたがホッとしてそれが攻撃者の本当の姿だと考えるのならば、あなたは自らをの心や命を進んで攻撃者に差し出し、自ら進んで犠牲者になり続けていると言える。

10. 一方的な要求

 あなたや周囲の都合を考慮せず、一方的に(過度な)要求を(当然のごとく)行う攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 自分だけの都合で相手の都合や期間を考慮せずに、現実的でない要求や期待をする。
    • 攻撃者の都合で相手に強要し、相手の都合は(無自覚に)考慮しない。
    • 他人の時間や労力を奪う自覚が(無自覚に)ゼロ(それを説明されても理解できずキレる)
  • 具体例
    • 家族が何をしていようと、気になることがあると緊急招集し、来ないと怒りだす。
    • 夜更けに相手が就寝しようとしているところに、明日に攻撃者が仕事で使う予定の文章を添削するよう、何の前触れもなく言い放つ。
    • 就寝時刻に突然おなかが空いたから攻撃者が望むものを買ってくるよう、相手にパシリを要求する。
    • 2〜3回、相手が咳をしただけで「風引いてんのか」「体調悪いのか」と(心配するのではなく)相手を責め出し、「共倒れになったらどうするんだ!」「絶対体調悪くなる」などと起こってもいない未来を作り上げて相手を糾弾し、必ずそれが起こるかの前提で「〇〇するな」「寝なさい」など相手に行動を強制する。
    • 就寝時や明け方に2〜3回、咳をしただけで「風邪引いてんのか」「いい加減にしろ」と相手を叩き起こす。
    • 夜の25時。攻撃者が気にしてやまない悩みを一方的に興奮しながら説明し続け、相手に答えを求める。騒がしくて寝られないと子供から言われても、子供中心はおかしい、あの子はおかしい、と一蹴。実は相手も就寝する頃合いだが、おかまいなし。話を遮ると不機嫌になる。攻撃者が満足するまで話し続ける。
  • 想定原因
    • 相手の都合や労力に想像が及ばない。
    • 自分が気になることで頭がいっぱい。
  • 対処方法
    • 適当にお付き合いしておく。
    • 時間が取れないと説明する。その際、攻撃者の価値観において優先度が高い事項(仕事など)を優先するためであると理由も添えると、攻撃者が受け入れる可能性が上がる(ただし、例えば「仕事だけしてりゃいいと思ってんのか」「仕事させてあげている」と非難される可能性はある)
    • 能力やスキルがないふりをして、やらない。(馬鹿にされたり非難されるが、時間を奪われるよりマシな場合)
  • その他
    • 咳が出ないよう喉に力を入れて我慢する技を身に着けたが、何年か繰り返すうち、知らぬ間に気管支が弱くなってしまった。

11. 過度な献身、見返りの要求

 見返りを前提とした過度な献身を行う攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 率先して過剰に完璧主義的な家事・育児・仕事を行う。
    • (当然として)見返りが前提である場合がある(当然のごとく公言する場合がある)
    • 恩着せがましい。
  • 具体例
    • 子どもを育てて見返りを求めるのは当然だと配偶者に言い放つ。
    • あんたのために良い暮らしをさせてやっているのだからと子どもに何年も繰り返し言う。
    • 自分が頑張っているのになんで頑張らないんだと非難する。
    • 攻撃者が次から次へと過剰に働き、周囲に「あんたは何をやってるんた」「何もやらない」「自分ばかりやっている、やらせる」と一方的に非難する。
  • 想定原因
    • 完璧主義
    • 過度な献身が実は押し売りに過ぎないという自覚がない(周囲がもうやめてくれと思っていることにも気づかない。または、周囲がそう言っても認めずに反発して続ける)
    • 見返りがあって当然だと思っている(見返りがないと攻撃者は周囲を責める)
    • Win-Winシナジー効果といった「共創」の価値観ではなく、「ギブ・アンド・テイク」(私対私以外)が大前提の価値観
  • 対処方法
    • 言わせておく……(止められない)

12. 協力者への攻撃

 協力者の好意や善意に考えが及ばずに踏みにじる攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 善意で相談に乗っている協力者を頭ごなしに否定する。
    • 協力者の考えや意見が気に入らないと、協力者を攻撃する。
    • 攻撃者から協力を依頼(強要)したのに、協力者を非難、否定する。
  • 具体例
    • 攻撃者が一方的に文章の添削を依頼し、協力者の添削結果が理解できなかったり気に入らないと、相手の考えがおかしい、間違っていると激しく断罪する。
    • 攻撃者の都合で一方的に依頼した内容を協力者が理解しきれないと、「頭が悪い」「常識がない」などと協力者を非難する。
  • 想定原因
    • 協力してもらっている自覚がなく、(無自覚に)当然だと思っている。
    • 情報は価値だという認識がない。
    • 相手の時間や労力に考えが及ばない。またはタダだと思っている。
    • 相手を見下している。
    • 相手を(無自覚に)手段や道具と認識している。
  • 対象方法
    • 一方的な要求の項と同じ
  • その他
    • 攻撃者は、協力者があきれて離れていく(または距離を置かれる)自覚すらない。

13. 正当化

 「自分は正しい」というひとりよがりな考えを自身に言い聞かせるとともに周囲にも押し付ける攻撃者の特徴と対処方法です。

  • 特徴
    • 攻撃者は(自分がいかに『正しい』かというひとりよがりなストーリーを生み出し)相手に「自分は『正しい』のだ」と主張し、認めさせる。
    • 攻撃者が相手を傷つけたあと、「自分が『正しい』から」「自分が相手のことを思っているから」といった「攻撃者が相手を傷つけるに値する(ひとりよがりな)理由」を相手に主張し、認めさせる。
    • 攻撃者が(相手が聞いているとか納得しているとかお構いなしに)自分が満足するまで繰り返し繰り返し正当化する。
  • 具体例
    • 攻撃者は自分が正しく相手に非があると一方的に決めつけ、相手の発言を無視したり一蹴しては自分が正しいという主張を繰り返し、相手が自分の非を認め謝罪する(屈服する)まで相手を罵倒し続ける。
    • 攻撃者は、周囲を一方的に罵倒し続けた最後に、自分は正しいことを言っている、おかしいことは言っていない、常識だ、などと宣言する。事実に基づかず攻撃者の妄想に基づく点があり、それを周囲が指摘しても、攻撃者は逆ギレし聞く耳は持たない。
    • 周囲を罵倒した翌日、攻撃者は相手に「自分は言いすぎてないよね。同然のことを言っているよね」などと強く同意を求める。相手が同意しないと「そんなことはない。正しいことを言っている」「何であんたは何も言わない」と相手を非難する。(相手が同意すると納得したうえで「いつも私ばかりが言う。あんたは何も言わない」と相手を非難する。)
  • 想定原因
    • 攻撃者は「自分は正しい」と妄信している。
    • 「正しい」かどうかは判断軸(モノサシ)に基づくが、攻撃者は自分の判断軸(モノサシ)が唯一絶対であると妄信している。
    • 「正しい」かの判断において事実を踏まえる必要があるという認識がない
    • 実は攻撃者自身の心が傷つきたくない。(相手の心には考えは及ばない。)
  • 対処方法
    • 聞き流す……(止められない)
    • 事実を説明したところで、攻撃者は否定されたと感じ、自体が悪化する(あなたが傷つく深さや時間が大きくなる)のみ。
  • その他
    • 相手のことを思っていれば、相手をいくら傷つけてもいいのだろうか? そんな考えるまでもない問いにすら、攻撃者は考えが及ばない。なぜなら「自分は正しい」から。

まとめ

 攻撃的な人との関係に悩むのは、多くの人に共通する課題です。しかし、この記事で示したように、攻撃的な人の特徴を理解し、それに対処するための具体的な方法を知ることは、あなた自身を守るための大きな一歩です。攻撃的な人と対峙する際には、冷静さを保ち、適切な距離を取りながら、必要に応じて法的な対処や専門家の助けを求めることが重要です。

 攻撃者は結局、誰かを攻撃し続けます。特定の誰かということもありますし、不満をもった相手を渡り歩くように攻撃することもあります。場合によっては一時的に消沈するかのように見えることもありますが時間の問題で、回復すると攻撃に転じます。いずれにしても、攻撃性はその人の特色なのです。

 最も効果的な解決策は、可能な限りその人との関係を断つことですが、現実的にはそれが難しい場合もあります。そのような場合には、短期的な対処方法を駆使しつつ、長期的な根本解決に向けて準備を進めることが求められます。

 最終的には、自分自身の心と体を守るために、どんな状況でも自分を大切にすることを忘れずに行動していきましょう。