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4つのポイントで理解する:リモートワークに向かない人の特徴と改善策

リモートワークを活用しているビジネスパーソン

 リモートワークは現代の働き方としてますます普及していますが、自己管理能力の欠如、テクノロジーが苦手、メンバへの信頼の欠如、DEIへの無関心、と言った要素がその成功を阻む大きな要因となっています。

 この記事では、リモートワークに向かない人の特徴と改善策について探り、それらの要素がいかに重要かを解説します。

リモートワークに向かない人の4つの特徴と対策

 リモートワークの普及が進む一方で、自己管理の難しさ、テクノロジーを扱えない、メンバへの疑心暗鬼、DEIへの無関心、といった理由からリモートワークに適応できない人も多く存在します。ここでは、リモートワークに向かない人の具体的な特徴を見ていきます。

1. 他者依存と監視の必要性

 リモートワークに向かない人の多くは、他者依存の傾向があります。彼らは、上司や同僚の監視がないとコミットメントが維持できず、まるで先生や親に見られて初めて勉強する子供のようです。自己管理ができず、他者の目に頼ることでしか仕事が進まないのです。彼らは、自身を律したりコントロールしてきた経験が少ないのかもしれません。
 ビジネスパーソンとして、自身をコントロールすることは基本です。Web上はもちろん、書店にも関連書籍が溢れかえっているので、学ぶことは十分に可能です。

2. テクノロジーの活用が苦手

 リモートワークが成功するためには、テクノロジーの活用が不可欠です。しかし、テクノロジーに疎い人々は、その恩恵を受けることができず、結果としてリモートワークに向かないことになります。そして、自他ともにテクノロジーが活用できない前提で、短絡的にリモートワークを否定します。
 リモートワークでは、適切なテクノロジーの利用が求められます。技術的には高度かもしれませんが、扱うために高度な理解や知識を必要とするものではありません。テレビやエアコンが、仕組みはテクニカルですが、誰にでも使えるのと同じです。これを理解し、活用できることがリモートワーク成功の鍵となります。

3. メンバへの信頼の欠如

 リモートワークに対して懐疑的な人々は、他のメンバがサボっていると決めつけがちです。これは、自分以外の人々を信頼できないという問題に起因します。リモートワーク環境では、メンバ同士の信頼関係が非常に重要です。信頼がなければ、リモートワークはうまく機能しません。
 信頼関係を築くまでは、朝や夕方などの10分間でもよいので、短いデイリーミーティングを開催するのもオススメです。この方法は、アジャイル開発では一般的な方法で、非常に良好なコミュニケーションと信頼関係の構築に効果的です。

4. DEI(多様性・公平性・包摂性)への無関心

 リモートワークに向かない人々は、DEIに(建前上は尊重していても、実は)無関心な傾向があります。彼らは、自分と同質の人たちが快適であればそれで良いという自己中心的な考えを持っています。
 リモートワーク環境では、DEIの理解と実践が不可欠です。これにより、より多様な視点を取り入れることができ、組織全体の成功に繋がります。

リモートワークの課題と未来

 リモートワークには多くの課題がありますが、それらを乗り越えることで、新しい働き方の未来を切り開けます。現状を正確に把握し、適切な対策を講じることが求められます。

自己管理能力の欠如が招く結果

 リモートワークは人類にとってまだ早すぎたのでしょうか?

 自己管理できない人々が一定数を占め、生産性が低下したと言い放つ企業も一部は存在します。企業や部門のトップ自身の感想から決めつけて押し付けた発信が、この傾向を助長しています。自己管理ができない人々が多いことが、リモートワークの生産性低下の一因となっています。これを克服するためには、個々人が自己管理スキルを向上させる必要があります。そして、この自己管理スキルは、実は、リモートワークか否かに関係なく、ビジネスパーソンとしてのベーシックスキルです。

テクノロジーが伴わず下火になったAIブームと似ている

 テクノロジーが伴わずに下火になったAIブームと同様に、人類の能力が伴わないリモートワークも進化に限界があるのでしょうか?
 だとすると、果たして、リモートワークの波は私が生きているうちに再来するのでしょうか?

まとめ:リモートワークに向けた自己管理の重要性

 リモートワークの成功には、自己管理能力、テクノロジーの活用、メンバへの信頼、DEIの理解と実践、の4つが不可欠です。この記事で紹介したリモートワークに向かない人の特徴と改善策を参考に、自分自身の働き方を見直し、より効果的なリモートワークを実現しましょう!

多様性を否定する出社回帰:今こそ考え直すべき5つの影響とは?

出社回帰と出社強制により仕方なく出社する人々

 昨今、企業経営における人的資本活用の考え方として近年注目されている「多様性(Diversity)」、「公正さ(Equity)」、「包括性(Inclusion)」という考え方から成り立つDEI(Diversity Equity & Inclusion)を重視する企業が増えています。しかし、その一方で、出社回帰を推進する動きもあります。出社回帰は、働き方の多様性を否定し、従業員一人ひとりの事情やニーズを無視する行動です。

 本記事では、DEI(Diversity Equity & Inclusion)を真っ向から否定する出社回帰の問題点と、それがもたらす影響について詳しく解説します。

1. DEIとは何か?

 DEIの基本的な概念を理解するために、多様性(Diversity)、公正さ(Equity)、包括性(Inclusion)の3つの要素を詳しく説明します。

  • 多様性(ダイバーシティ;Diversity):

    • 違いを尊重すること。
    • 性別、人種、年齢、障害の有無など、多様なバックグラウンドを持つ人々が共に働く環境を作ること。
    • 多様な視点や経験が集まることで、より創造的で革新的なアイデアが生まれます。
  • 公正さ(エクイティ(Equity):

    • 違いを踏まえた上で、最適な機会を確保すること。
    • 多様な人々のひとりひとりがより高いパフォーマンスを出せるように、それぞれに合わせた支援を行い、公平な土台づくりをしていくこと。
    • 公正な評価や報酬、キャリアの成長機会を提供し、差別や偏見を排除します。
  • 包括性(インクルージョン;Inclusion):

    • 違いを尊重するだけでなく、取り入れて発揮してもらうこと。
    • すべての従業員が自分の意見やアイデアを自由に表現できる環境を作ること。
    • 全員が組織の一員として受け入れられ、価値を感じることができる文化を醸成します。

2. 出社回帰がもたらす影響

 出社回帰がもたらす5つの影響について説明します。

1. 多様性を否定することで失われるもの

 出社回帰は、働き方の多様性を否定する行動です。例えば、子育て世代や持病を抱える従業員にとって、リモートワークは必要不可欠な選択肢です。出社回帰は、こうした個人の事情を無視し、従業員が仕事と生活のバランスを取るための重要な手段を奪うことになります。多様性を無視して、切り捨ててもいいのでしょうか?

2. 子育て世代の苦悩

 出社回帰が子育て世代にもたらす負担について詳しく見てみましょう。

  • 公私のシームレスさが必要:

    • 乳幼児を抱える保護者にとって、リモートワークは非常に重要です。突然の体調不良や緊急事態にも柔軟に対応できます。
    • リモートワークがあれば、急な子どもの体調不良や予期せぬ出来事にも対応でき、仕事と育児の両立が容易になります。
  • 始業・終業の時刻の制約:

    • 保育園や幼稚園、学童の送り迎えの時間に合わせて働く必要があります。リモートワークがあれば、これらの時間制約にも柔軟に対応できます。
    • 決まった時間に子どもを送り迎えする必要がある保護者にとって、出社義務は大きな負担となります。リモートワークが柔軟な対応を可能にします。

3. 個人の事情

 リモートワークが個人の事情にどれほど重要かを考えてみましょう。

  • 持病:

    • 例えば高度な技術力を持つ従業員でも、心身に事情を抱えている場合、リモートワークは唯一の働き方の選択肢となります。実際に私は、このような方を中心としたチームで成功したプロジェクトを経験しました。
    • 持病を持つ人にとって、リモートワークは必要不可欠です。出社義務は彼らの働き方を制約し、生産性を下げる可能性があります。  - 頻繁な通院が必要な従業員にとっても、リモートワークは非常に便利です。出社となると半日~終日の制約を生み出し、本人にも企業にもデメリットとなります。
  • 通勤ストレス:

    • リモートワークは通勤ストレスを減らし、時間を有効活用できる手段です。電車が遅れる(よくありますよね)、交通機関がストップして迂回する、そもそも本数が少ない、といった無駄や制約から解放されます。
    • 通勤中の事故やトラブルを避けられます。
    • 通勤費用を削減できるため、経済的な負担も軽減されます。
  • 精神的な健康:

    • リモートワークは、精神的な健康を維持するために重要です。ストレスの少ない環境で働けることが、生産性を向上させます。
    • 自宅でのリラックスした環境が、集中力を高めることができます。
    • 職場での騒音(過剰にキーボードを打つ音や大きな話し声など)、臭い(生乾きの臭いや靴下臭など)、無用な雑談(相手都合によるインタラプト)、などから解放され、職務に集中できます。

4. 家族の事情

 リモートワークが家族の事情にどれほど役立つかを見てみましょう。

  • 介護:

    • 介護が必要な家族を持つ従業員にとって、リモートワークは必要不可欠です。家族の介護と仕事を両立させるためには、柔軟な働き方が求められます。
    • 家族の介護が必要な従業員にとって、リモートワークは家庭内の緊急事態にも対応しやすく、安心して働くことができます。
    • 介護施設への送迎や日常のケアに対応できます。
  • 家族との時間:

    • リモートワークにより、家族との時間を大切にできます。家庭のイベントや行事にも参加しやすくなります。
    • 子どもがいる場合、関わる時間が増え、成長を見守る時間を確保できます。
    • 家族とのコミュニケーションが増え、家庭内の絆を強化できます。
  • パートナーのサポート:

    • 共働きの家庭において、リモートワークはパートナーとの役割分担を柔軟に調整するために重要です。
    • 家事や育児の負担をシェアできます。
    • 互いの仕事のスケジュールに合わせて調整が可能です。

5. 企業へのデメリット

 出社回帰は、従業員への負担だけでなく、企業にとっても大きなデメリットをもたらします。

  • 生産性の低下:

    • 多様な働き方を認めないことで、従業員の生産性が落ちる可能性があります。リモートワークを許可することで、従業員はより効率的に働けます。
    • 本来ならば働けるはずの従業員が、出社義務によって働けなくなる場合、企業全体のアウトプットが低下します。
    • リモートワークが可能な環境を整えることで、従業員の集中力とモチベーションを高められます。
  • 優秀な人材の流出:

    • 柔軟な働き方を提供しない企業は、優秀な人材を失うリスクがあります。従業員は、より働きやすい環境を求めて他社に移る可能性があります。
    • リモートワークを提供する企業は、求職者にとって魅力的な選択肢となります。
    • 従業員の定着率が向上し、長期的な人材育成に繋がります。
  • 企業価値の低下:

    • 多様性を認めない企業は、社会的評価が下がり、ブランド価値が低下する可能性があります。現代社会では、企業の社会的責任が重視されており、DEIを無視することは企業イメージに大きなダメージを与えることになります。
    • 多様性を尊重しない企業は、従業員離れが進むだけでなく、顧客や投資家からの信頼も失うことになります。
    • DEIを推進する企業は、社会的に責任ある企業として認知され、ブランド価値を高められます。

結論:DEIを尊重する働き方への進化を

 出社回帰は、DEIの理念を否定し、多様性を尊重しない働き方への逆戻りを意味します。企業は、従業員一人ひとりの事情を理解し、柔軟な働き方を提供することで、より公正で包括的な職場環境を作り上げる必要があります。今こそ、出社回帰を見直し、DEIを重視した未来志向の働き方を取り入れるべきです。

 この記事を読み終えたら、ぜひ職場でのDEIの重要性を再考し、出社回帰の影響について議論してみてください。多様な働き方を尊重することで、より良い職場環境を築いていきましょう。

出社回帰の攻防と広がる溝:感情論で出社を強制する経営層と論理的に行動を選ぶ従業員

オフィスに行きかう人々

 2023年の春ころから、企業の経営層と従業員の間で、出社回帰の攻防が続いている。2024年になっても多様性を無視した強制出社の悲報が止まらない。

 この記事では、出社回帰の主な悲報や、その横暴に対する人々の意見に関してキュレーションし、考察した。

理由なき出社強制の痛々しさ

 かつてはリモートワークを推進していたはずの企業も、人がかわったようにリモート廃止に取り組み始める事例が発生している。しかも、論理的な廃止の理由は見当たらず、経営層が個人の感想を一方的に押し付けている傾向があるようだ。

人事評価による脅しと従業員離れ

 2022年からリモートワークを支持していた企業が方針を一転。手のひら返し、2024年3月に「リモートワーカーは昇進させない」と通達する暴挙に出た。
 やれやれ、といった悲報だ。

 馬鹿げた出社回帰(出社怪奇)は、日本だけでなく海外でも発生してるんだなと。
 また、出社させる理由が痛々しい。

「出社するとコラボレーションやイノベーションが起こる」

 2020年春のリモート後は「コラボレーション」できなかったんかい!リモート前は「イノベーション」とやらが、そこら中の企業でドッカンドッカン起こっていたんかい!
 ……んなわけねーだろ!

 と、ツッコミたくなる。
 リモート前後の違いを思い出せないのだろうか?
 今は2024年夏。経営層の記憶喪失にも程があるでしょ。4年前だよ?

 少なくともわたしの周りでは、リモート前と後で、何ら変わらない。「コラボレーション」は普通にできるし、「イノベーション」はそう起こらない。実はリモートかどうかなんて、まるで無関係なのだ。

 「出社させたい少数の経営幹部」と「在宅を希望する多数の従業員」という構図は世界で共通のようだ。
 人のまばらなオフィスでリモートワークするのも共通。
 本当に痛々しい。

 減給や非昇進を打ち出してまで、必死に出社させようとする。
 なぜそこまで……と呆れるくらいだ。

 在宅の快適さと問題のなさが世界中でバレてしまった今、いくら何を言おうと納得のいく論理的な出社の理由なんてない。
 だからこそ論理的な理由なく、短絡的に出社しろと、ただ命令するのだろう。
 出社によるメリットが具体なデータなどで論理的に示されない以上、もはや幼稚な感情論にしか思えない。

出社の強制と退職と

 実は、リモートワークは人事評価に影響すると脅すことで出社させようとした企業は、昨年2023年にもあった。まさに「原因と結果」と言える。

  1. Amazonがオフィス復帰のため従業員の一部に転居要請へ(2023年7月24日)
     出社回帰したいAmazonの愚行。
  2. AmazonのCEOがリモートワークを続ける従業員に「おそらくAmazonではうまくいかない」と警告(2023年8月29日)
     出社回帰したいAmazonの迷言。
  3. アマゾン従業員の退職が増加。理由の多くは「オフィス出社の強制」「人を大切にしない姿勢」(2023年12月11日)
     上述の愚行と迷言の結果。

2023年夏の悲報

 2023年の夏は、同様の悲報が相次いでいた。

「出社」か「在宅」か二元論と、それに基づく「ハイブリッド」

 「出社」か「在宅」か二元論と、それに基づく「ハイブリッド」という論調が目立つ。
 「協議して最適なもの主体的に選べる」といった「働き方の多様性」には触れず、おそらく認識していない。
 「多様性からの逆行と退行」だ。世界は進化できなかったのか?

働く人々の実態

 働き方の多様性への無自覚や無理解により、多様性を安易に否定し、全員一律を短絡的に強制する企業が続出している。厳密には「企業が」というよりは、その企業で権限のある一部の人間が、と言ったほうが良い。多様性を尊重するフリをしつつ、実は自分と異なる価値観の者やマイノリティーは軽視するという本音を、身をもって表明している。

理由なき出社強制の理不尽と退職増

 20代、30代、40代の女性ワーカーへの匿名ヒアリング結果。
 週5日出社に強制回帰。やはり会社からの明確な理由の説明なし。子育て中の従業員だけでなく10年超の中堅も離職。会社側のやめさせる意図さえ勘ぐる。
 皆が気づいてしまったリモートワークにパラダイム・シフトできない会社が「一時的」「特例」とみなそうとする浅はかさは、回帰に取り組む多くの企業で共通のようだ。

出社回帰したら半数以上は転職を考える

 日本全国の20〜65歳のリモートワーク経験者の男女1044名へのインターネット調査結果(2023年11月10日~13日に調査を実施)
 「リモートワークから出社に会社の方針が変わったら転職を考えるか?」というアンケート。
 「元の生活に戻るだけなので受け入れる」と(積極的か消極的かは不明だが)回答した人は43.9%と半数弱。つまり、56%の半数以上が「転職を考える」という結果だ。56%の意見を無視して、仮にリモートを廃止したら、それは愚行だろう。
 また、この56%の内訳も、「100%リモートワークがいいので転職を考える」の回答が12.3%、「出社とリモートワークが半々なら転職は考えない」の回答が25.5%、と、37.8%(約4割)は「出社率は半分未満」と回答していることになる。
 この結果から、当面はハイブリッドの風潮が続くのではと推測する。

デメリット(ストレス増と生産性低下)を受け入れての出社

 新型コロナウイルスの5類移行後に出社が増えた大企業のハイブリッド勤務者109名へのインターネット調査結果(2023年6月12日~13日に調査を実施)
 出社に意義を感じるのは7割超だが、出社の増加による“ストレス増”は8割以上。「生産性が上がらない」とした人も7割弱。
 つまり、出社の意義が、ただの感情論(へのお付き合い)に過ぎない鱗片が浮き彫りに。
 もし仮に意味なく出社しているのなら、せめて意味があるとでも思わなければ到底やってられない。単なる自己否定の回避。そんな心理も働いているのではと推察する。

子育て世代の葛藤と転職

 20~50代の男女1085人に対する2023年6月2日~18日のインターネット調査結果。
 自分が子育て中だった時代を思い返すと、本当に事情や気持ちがわかる。わたしの頃にリモートワークができていたら、どんなに公私とも効率が良く、どんなに両立できたことか!
 わたしは管理職だが、上から出社要請の波が来ようと部下には、無意味なら出社はやめてくれと、心から思っている。そのため、実際、部下に出社を強制することはない。
 しかし、同年代でも仕事一筋できた人たちは(具体な理由なく、それがいいという感情論で)出社させたがっている。

世の中の動向

 出社回帰に関する世の中の動向も俯瞰してみる。

リモート回数のゆるやかな減少

 2024年春の出社回帰について、大手~中堅のIT企業の動向。
 都内のリモートワーク実施率では、(従業員30人以上と母集団が小さそうなのは微妙だが)週3日以上のリモートが2022年2月が51.2%だったのに対して2024年2月は40.1%と減少。  測定時期が2点と少ないので傾向を語るには不十分な気もするが、リモート回数が以前より微減してのは実感と一致する。

理由なき出社への反発と離職

 アメリカで広がる出社回帰の風潮を懸念する記事。
 企業が求める出社回帰の理由はやはり感情論にすぎず、一部の人の一部の体験を誇張しているようだ。

ゆるやかな出社回帰の風潮

 23年5月に新型コロナウィルスが5類に移行したことを契機に始まった出社回帰の風潮は、いったん夏に緩やかになったことがある。
 その後も(おそらく企業幹部は様子を見ながら)緩やかに続いている。

参考情報

 「リモートワーク」、特に「在宅勤務」には生産性や地球環境の面でメリットがあるという報告もある。

リモートワークは生産性を損なうのか?(2023年10月3日)
 リモートワーク、特に在宅勤務で生産性が上がるという記事とその根拠。

常にリモートワークをしている人はオフィスで働く人と比べて二酸化炭素排出量が約半分という研究結果(2023年11月18日)
 在宅勤務は脱炭素にとても貢献するという記事とその根拠。

効率的なリモートワークのためのFAQ

 こんにちは!

 リモートワークが普及する中で、さまざまな課題に直面することもあるかと思います。
 ここでは、よくある質問とその解決策を丁寧にご紹介いたします。

1. 画面共有がうまくできません。

解決策:
 まずは、インターネット検索をお試しください。多くの場合、問題の解決策が見つかります。また、チームのITサポートに相談することもおすすめです。

2. ホワイトボードがないとやりづらいです。

解決策:
 ExcelPowerPointの画面共有を活用することで、同様の効果が得られます。さらに、作業結果をファイルとして保存し、共有することも可能です。

3. 相手の表情がわかりません。

解決策:
 ビデオをオンにすることで、相手の表情や反応を確認できます。ビデオ会議の効果を最大限に活用しましょう。

4. ビデオをオンにすると回線が不安定になります。

解決策:
 最初の数秒だけビデオをオンにし、その後必要に応じてオフにすることで、通信の安定性を保ちながら、相手に顔を見せられます。

5. ノンバーバルコミュニケーションは重要です。ビデオオフだと相手が見えません。

解決策:
 ビデオオフの利点もあります。話の内容に集中しやすくなるのです。また、ずっと相手の顔やしぐさを見ていることは、不自然で気まずいこともあります。

6. 急なビデオオンに応じてくれません。

解決策:
 自宅でのリモートワークでは、出社時代とは異なり、過度に余所行きの身だしなみを省力化することが求められます。事前に顔出しを依頼することは、ニューノーマルなマナーといえます。

7. 対面でご挨拶すべきだと思います。

解決策:
グローバルチームや国内の遠方チームとのコラボレーションにおいて、対面での挨拶は現実的でない場合があります。ビジネスの範囲を広げるためには、リモートでの対応が不可欠です。

8. 対面でご挨拶できず失礼しました。

解決策:
 対面での挨拶が丁寧という価値観を持ち続けることは大切ですが、それを過度に強要することは相手に負担をかける可能性があります。誠意はリモートであるかに否かに無関係です。

9. 対面だとイノベーションが起こります。

解決策:
 リモートワーク以前からイノベーションが頻繁に起こっていたのでしょうか。リモートでも創造的な発想や新しいアイデアを生み出すことは十分可能です。

10. リモートだと部下がさぼっていないか心配です。

解決策:
 これまでと同様に、アウトプットで評価することが重要です。仮にサボっていても、良い結果を出す部下は非常に優秀であるといえます。

11. リモート会議より対面のほうがやりやすいです。

解決策:
 それは個人のスキルに依存する部分もあります。ご自身のスキル不足を改善することで、リモート会議の効果を高められます。また、相手が同じように感じているかどうか確認し、全体の効率を考慮しましょう。

12. リモートのみだと不安です。

解決策:
 リモートワークへの不安は、個人の拘りや慣れの問題であることが多いです。明確な根拠がないままに全体の効率を損なうのは避けるべきです。リモート環境に適応することで、より柔軟かつ効率的な働き方が可能になります。

13. 自分ばかり発言してしまいます。

解決策:
 リモート前でも同様の問題があったのではないでしょうか。他の参加者の発言を促し、意見を引き出す工夫をすることが重要です。バランスの取れた会議運営を心がけましょう。

14. 定時内が会議で埋め尽くされてしまいます。

解決策:
 これはリモートか否かに関係ありません。リモートワーク前から同様の状況であった場合、会議の必要性と効率性を再評価し、必要最低限の会議に絞ることが重要です。

15. 反応がわからない。

解決策:
 他の参加者の反応を確認するために、発言を促すことやフィードバックを求めることが大切です。一方的な話し方を避け、双方向のコミュニケーションを意識しましょう。

16. ちゃんと聞いているかどうかわからない。

解決策:
 時折、確認の質問を投げかけることで、相手がきちんと聞いているかどうかを確認できます。一方的な話し方を避け、双方向のコミュニケーションを意識しましょう。

17. 内職していないか心配です。

解決策:
 内職をしていても業務内容を理解しているのであれば問題ありません。そうでない場合は、会議の内容を確認し、必要に応じてフォローアップを行いましょう。会議や作業の掛け持ちがしやすいのは、むしろリモートワークのメリットともいえます。

18. 会議用のアプリが不安定です。対面ならこんな心配はないのに。

解決策:
 会議用アプリがいつも不安定なのでしょうか。もしそうであれば、早急に所定の部署に相談してください。大多数が不安定であるならば、リモートワークがここまで普及することはないはずです。

19. みんな出社し始めてるんだから合わせるべき。

解決策:
 働き方の多様性に真っ向から逆行する考え方です。ダイバーシティを否定することは、現代のビジネス環境において適切ではありません。リモートワークの利点を活かし、柔軟な働き方を推進しましょう。

20. 出社しているメンバの話についていきたいなら出社して。

解決策:
 働き方の多様性に反する考え方です。昭和の頃のタバコ部屋で話が決まるような風通しの悪さを再現するのは、現代のビジネスには適しません。リモートワークでも情報共有やコミュニケーションを円滑に行う工夫が必要です。

21. チームが出社してリモート会議すれば、会議しながらすぐチームメンバとすぐ会話できて便利。

解決策:
 チャットツールを活用することで、同様の効果を得られます。緊急の用件がある場合は、電話を使用することも有効です。

さいごに

 いかがでしたか?

 FAQを参考に、リモートワークの課題に対処し、より効果的なコミュニケーションを図っていきましょう!

【絶対おさえておきたい!】リモートワークのメリット24選とデメリット11選とは?

こんにちは!
リモートワークは快適ですか?

在宅勤務が一般化し、手頃なサテライトオフィスも登場しています。
しかし、リモートワークのメリットやデメリットを無視した出社回帰の風潮が見られるのも事実です。

そこで本記事では、あらためてリモートワークのメリットとデメリットを整理したいと思います。
リモートワークのメリットやデメリットをきちんと理解し、働き方の多様性を受け入れ、あなたに最適な働き方を説明できる一助になれば幸いです。

はじめに

 2020年度の初めから2年間ほど、ほぼフルリモートを経験しました。

 わたしは都内在住ですが、チームメンバやお客様は都内はもちろん全国各地、場合によっては海外の場合もあります。

 地理的(そして海外の場合は時差もあるので時間的にも)バラエティに富んだステークホルダと、何ら不便なく(というか、むしろ非常にスムーズに)仕事を進められました。

 これは、リモートワークになるまえには、ほぼ100%、想像すらできなかった快適さです。

 例えば、東京、仙台、福岡、で育児しながら在宅する優秀なメンバからなる開発チームに、新潟のメンバが合流し、神奈川と埼玉にいるフロント部門のメンバと一緒に岡山のお客様と頻繁に要件を詰める打ち合わせを行う、といったことも、まったく普通に可能です。

 そんな案件が午前中で、午後は全く別の場所の別の案件、ということも普通に可能です。

 突発的な事情で2週間ほど他県の実家に帰ったチームリーダが日中業務を回せるのでビジネスが止まらない、というシーンも、リモートなしでは不可能です。

 しかし、残念ながら2023年度以降、この快適さが(出社回帰等の無理解な風潮により)失われつつあります。

 これを契機に、あらためて、リモートワークとは何が良かったのか、何が良くなかったのか(そして結論を言ってしまうと、良くないというのは単なる無知なこだわりや思い込みで簡単に対応可能)を、整理します。

リモートワークのメリット

 リモートワークのメリットについて説明します。
 これらのメリットは、リモートワークを導入することで得られる具体的な利点です。
 従業員の満足度や生産性が向上し、企業全体の柔軟性が強化されることで、パフォーマンスも向上します。
 さまざまな側面でのポジティブな影響を理解していただけると思います。

(1) 通勤時間の削減

 通勤にかかる時間やストレスがなくなることで、従業員はその時間を仕事やプライベートな活動に有効に使えます。これにより、生活の質が向上し、仕事への集中力も高まります。

 毎日の通勤による体力の消耗がなくなるため、体力を温存し、日々の業務によりエネルギッシュに取り組むことができます。通勤の疲労がないことで、仕事の効率や生産性も向上します。

(2) ワークライフバランスの向上

 自宅で仕事をすることで、次のような時間を確保しやすくなります。

  • 家族との時間
  • 家事や育児の時間
  • 趣味の時間

 これにより、精神的な満足度が高まり、長期的には仕事のパフォーマンスも向上します。

(3) 生産性の向上

 リモートワークでは、自分のペースで仕事を進められるため、集中力を維持しやすくなります。
 オフィスでありがちな周囲の騒音や臭い、一方的な中断などが減少することで、効率的に作業を進められます。(生乾きの臭いや足の臭いが漂ってきた経験はありませんか?)

 オフィスよりも設備がリッチであれば、さらに快適さが増し、生産性に寄与します。
 例えば、快適な椅子、(オフィスの割り当てよりも)広いデスクスペース、サブディスプレイ、などです。
 椅子やデスクが快適だと、疲れ具合がまるで違います。
 ディスプレイが複数あると、何度も何度もウィンドウを切り替えながら確認したりコピペするのではなく、左右を見比べながら思考し切り貼りも可能です。サブディスプレイにする追加のディスプレイは1万円代~3万円代(2022年~2024年現在)で買えます。ディスプレイが複数あり、それが広いほど、作業効率は劇的に向上します。

(4) コスト削減

 通勤にかかる交通費や外食費、オフィスでの飲み物代などが削減されます。
 ペットボトル500mlが自販機で130円だとして、1か月(20営業日)で2,600円、2本(1リットル/日)飲めば5,200円です。800円の昼食は1か月で16,000円。飲料2本+昼食で、21,200円の出費です。
 一方で、例えば水出し麦茶は1か月分(20~30袋)で400円程度。水道代は1リットル/日で約0.2円/日なので、1か月で4円。つまり、1か月で404円です。
 1か月あたり21,200円が404円に削減されるのは、かなりの削減効果ではないでしょうか。

 なお、企業側もオフィスの維持費(賃料や光熱費など)を削減することができます。

(5) 地理的な制約からの解放

 住む場所に関係なく、好きな環境で働くことができます。これにより、地方や海外に住む優秀な人材を採用しやすくなります。

(6) 健康管理の向上

 自宅で働くことで、自分の健康状態に合わせたメニューの食事を取りやすくなります。

 住まいの近くにかかりつけの病院があれば、通院の前後も業務をこなしやすいです。

 オフィスに比べて感染症のリスクも低減します。

(7) 環境への配慮

 通勤が減ることで、交通機関の利用が減り、結果としてCO2排出量の削減に貢献します。これにより、企業の環境意識の向上にもつながります。

(8) 柔軟な勤務時間

 自分のライフスタイルに合わせた勤務時間を設定できるため、ピークパフォーマンスを発揮できる時間帯に仕事ができます。物理的通勤がなくなることで、より自身のパフォーマンスをコントロールできます。これにより、仕事の質が向上します。

(9) 技術の活用

 リモートワークでは、最新のコミュニケーションツールやプロジェクト管理ツールを活用することが求められます。これにより、デジタルスキルが向上し、今後のキャリアにも役立ちます。

(10) 雇用機会の拡大

 リモートワークは地理的制約を取り除くため、より広範な地域から人材を採用できます。これにより、多様なバックグラウンドを持つ人材を獲得でき、組織のダイバーシティが向上します。

(11) オフィススペースの最適化

 リモートワークの普及により、企業はオフィススペースを効率的に利用できます。必要に応じてオフィスを縮小し、コストを削減する一方、共同作業スペースなどを設けることで、必要なときに集まる場を提供できます。

(12) 従業員のエンゲージメント向上

 自宅での快適な環境で働くことで、従業員は企業へのエンゲージメントが高まりやすくなります。企業がリモートワークを支援する姿勢を示すことで、従業員の信頼感も向上します。

(13) 障害者や育児中の人々へのサポート

リモートワークは、身体的な制約がある人や育児中の人々にとって働きやすい環境を提供します。これにより、多様な働き手が活躍できる場を広げます。

(14) チームのグローバル化

 世界中から人材を集めてチームを構築できるため、多様な視点や文化的背景を持つメンバーが協力し合うことが可能です。これにより、グローバルな市場への対応力が強化されます。

(15) 休暇の柔軟性

 リモートワーク環境では、従業員が自分のペースで仕事を進めることができるため、急な用事や家族のイベントにも柔軟に対応できます。これにより、ワークライフバランスがさらに改善されます。

(16) 緊急時の対応力

 自然災害やパンデミックなどの緊急事態においても、リモートワークの体制が整っていれば、業務を継続しやすくなります。これにより、企業のリスクマネジメントが強化されます。

(17) キャリア開発の機会

 リモートワーク環境では、自主的に学習やトレーニングを受けやすくなります。オンラインの研修やセミナーに参加することで、スキルアップやキャリアの発展が促進されます。

 オンラインでは地理的に解放され、移動時間や労力からも解放されます。さらにアーカイブされたウェビナーであれば参加時間からも開放されます。キャリア開発の主導権が時空間から解放され、自身に移るのです。

(18) クリエイティビティの促進

 自宅でのリラックスした環境は、創造的な思考を促進します。自分のペースで考える時間を持てるため、新しいアイデアや革新的な解決策が生まれやすくなります。

(19) 個々のニーズに応じたカスタマイズ

 リモートワークは、各従業員の個別のニーズや働き方に応じた柔軟な対応が可能です。これにより、個々の能力を最大限に発揮できる環境が整います。

(20) 清潔を保てる

 自宅で働くことで、例えば顔が脂ぎったと感じたときにすぐに洗顔できるため、常に清潔で快適な状態を保つことができます。食後の歯磨きもスキマ時間でいつでもできます。これにより、手軽にリフレッシュして仕事に集中でき、日々のストレスを軽減する効果もあります。

(21) 好きな飲み物を手軽に用意

 自宅にいることで、冷たいお茶や温かいコーヒーを手軽に用意できます。これにより、自販機やカフェに行く必要がなく、時間もコストも節約しながらリフレッシュできるため、経済的かつ効率的に仕事を進められます。

(22) シームレスな公私の切り替え

リモートワークでは、仕事とプライベートの切り替えがスムーズに行えます。会議が終わった後に買い出しや子どもの送り迎え、夕飯の支度を済ませた後、再び仕事に戻ることが可能です。出社する場合には不可能な、この柔軟なスケジュール管理が生活の質を大きく向上させます。

(23) 匂いの強い食事も楽しめる

 自宅でのリモートワークでは、にんにく料理など匂いの強い食事も気にせず楽しめます。これにより、栄養価の高い食事を摂ることができ、体力や精力の向上に役立ちます。職場での匂いを気にするストレスもなくなります。

(24) 心地よい香りの中で仕事ができる

 自宅で働くことで、好きなアロマや御香を炊くことができます。これにより、リラックスした環境を作り出し、ストレスを軽減しながら集中力を高めることができます。心地よい香りに包まれて仕事をすることで、クリエイティビティや生産性が向上します。

リモートワークのデメリット(思い込み)と対応方法

 リモートワークのデメリットについて説明します。
 これらのデメリットは、適切な対策を講じることで克服可能です。
 従来の価値観にとらわれず、柔軟な働き方を受け入れることで、より効率的で満足度の高い働き方を実現できます。
 実際、これらのデメリットは単なる思い込みやこだわりによるものであり、適切な対策を取ることで容易に解決できます。

 リモートワークの利点を理解し、柔軟な働き方を受け入れることで、より効率的で満足度の高い労働環境を実現しましょう。

(1) 運動不足

  • 思い込み:
    • リモートワークでは、自宅で座りっぱなしになりやすく、運動不足になりがちです。
  • 補足:
    • 運動不足はリモートワークに限った問題ではなく、オフィスでも座りっぱなしになりがちです。自分で意識して運動を取り入れることで、むしろ健康的なライフスタイルを実現できます。
  • 解決策:
    • 定期的に短いストレッチやエクササイズを取り入れたり、通勤時間を運動時間に置き換えることが有効です。たとえば、仕事の合間に5分間のストレッチを行う、昼休みに散歩をするなどの簡単な方法があります。

(2) コミュニケーションの不足

  • 思い込み:
    • リモートワークではチームとのコミュニケーションが取りにくいです。
    • 直接顔を合わせる機会が減り、コミュニケーションが不足します。
    • リモートワークは孤独感を感じます。
    • リモートワークではチームの一体感が失われます。
  • 補足:
    • 単にあたながコミュニケーションツールに習熟しきれていないだけかもしれません。つまり、リモートワークが原因ではなく、個人の習熟度が原因かもしれません。
    • メラビアンの法則に基づくと、コミュニケーションの45%は言語情報や聴覚情報であり、これらはリモートでも十分に伝わります。残り55%の視覚情報がどうしても必要ならビデオ会議を活用すればカバーできるでしょう。
  • 解決策:
    • ビデオ会議ツール(Meet、Zoom、Teams、など)やチャットツール(Teams、Slack、など)を活用することで、タイムリーなコミュニケーションが可能です。
    • リモートであるなしに関係なく、オンラインミーティングやチャット連絡を行うことで、コミュニケーションを維持できます。
    • ツールの使い方は慣れの問題であり、ある程度使い続けたり、自ら情報を集めたり、基本的なトレーニングを受ければ誰でも使いこなせます。実際に使い始めると、その便利さと効率性に気付くでしょう。

(3) 生産性の低下

  • 思い込み:
    • リモートワークでは自己管理が難しく、生産性が低下する。(要は、サボる。)
  • 補足:
    • そう思うあなただけ出社してください。あなたの個人的な性癖です。
    • 他の人たちの多くがあなたと同じだと思い込むのは幼稚または傲慢です。
  • 解決策:
    • タスク管理ツール(Redmine、JIRAなど)の力を借りて自身やチームのタスクを可視化・共有することで、仕事の進行状況を可視化し、生産性を維持できます。
    • タイムマネジメントの技術など、自己管理のスキルを向上させるためのトレーニングも有効です。
    • 上記の2点は、実はリモートワークであるか否かとは全く関係ありません。リモートワークが浸透する以前の対面時代から通じる普遍的なスキルです。

(4) 仕事とプライベートの境界が曖昧になる

  • 思い込み:
    • リモートワークでは仕事とプライベートの区別がつきにくい。
  • 解決策:
    • 明確な勤務時間を設定し、仕事とプライベートの区別をつけやすくなります。カレンダー(Outlookなど)に業務とそれ以外を登録して宣言することで、仕事とプライベートの時間をしっかりと分ける一助になるでしょう。
    • 在宅勤務の場合は、仕事のときに専有できるスペースを確保できれば、より区別をつけやすくなります。

(5) 評価が不透明になる

  • 思い込み:
    • リモートワークでは業績が評価されにくいです。
  • 補足:
    • リモートワークが浸透する前は、果たして評価されやすかったのでしょうか?
  • 解決策:
    • 定量的な目標設定や成果ベースの評価制度を導入することで、リモートワークでも公正な評価が可能になります。定期的なフィードバックセッションを行うことで、従業員の業績をしっかりと評価できます。
    • 実はこの解決策は、リモートワークになる前から多くの企業で導入されている評価方法です。つまり、リモートワークの前後で何ら変化がないと言え、リモートワークとは無関係な思い込みと言えます。

(6) 技術的な問題

  • 思い込み:
    • リモートワークでは技術的なトラブル(声が聞こえない/伝わらない、急に会議からドロップする、など)が頻発しやすい。
  • 解決策:
    • 自分の所属する組織のメンバの大半が同様の症状を訴えているのなら、ITインフラを整え、必要な技術やツールの導入を行うよう、エスカレーションする必要があります。
    • 単にあたながコミュニケーションツールに習熟しきれていないだけかもしれません。つまり、リモートワークが原因ではなく、個人の習熟度が原因かもしれません。企業目線では、従業員に対してリモートワークのための技術トレーニングを実施することも重要です。

(7) セキュリティの懸念

  • 思い込み:
    • リモートワークではデータセキュリティが脆弱になります。
  • 解決策:
    • VPNの利用や二要素認証などのセキュリティ対策を徹底することで、データの安全性を確保できます。
    • むしろ、重要度が増しているセキュリティ意識と知識を高めるための、またとない機会と言えるでしょう。

(8) キャリアの発展が停滞する

  • 思い込み:
    • リモートワークではキャリアの発展が停滞します。
  • 補足:
    • リモートであることとキャリアの関係を教えて欲しいくらいです。
  • 解決策:
    • オンラインでのスキルアップ研修やキャリア開発プログラムが急速に拡充してきました。例えば、下記のようなサービスです。
      • 大学主催のオンライン講義(gacco、など)
      • オンライン勉強会・ウェビナー(commpass、など)
    • これらを活用することで、物理的に足を運んでいた旧時代よりも、むしろリモートワークのほうが効率的に成長できる環境が整っています。

(9) 上司の監視が行き届かない

  • 思い込み:
    • リモートワークでは上司の監視が行き届かず、業務の進捗がわかりにくい。
  • 解決策:
    • プロジェクト管理ツールや定期的な報告制度を導入することで、業務の進捗を可視化し、上司がリモートでもチームの状況を把握できるようにします。
    • 上記の2点は、実はリモートワークであるか否かとは全く関係ありません。リモートワークが浸透する以前の対面時代から通じる普遍的なスキルです。

(10) イノベーションが生まれにくい

  • 思い込み:
  • 補足:
    • リモートワークになる以前は、偶然の会話やアイディア交換が活発で、イノベーションがじゃんじゃん生まれていたのでしょうか?
  • 解決策:
    • イノベーションは対面の偶然の会話だけでなく、計画的なブレインストーミングやディスカッションからも生まれます。
    • 不用意な邪魔がはいらない環境に身を置くことで、思考が整理されアイディアが生まれやすいケースもあり得ます。

(11) 同僚や先輩の仕事ぶりがわからず学べない

  • 思い込み:
    • リモートワークでは、同僚や先輩の仕事ぶりを直接見て学ぶ機会が減ると感じることがあります。
  • 補足:
    • リモートワークになる以前は、同僚や先輩の仕事ぶりを直接見て学ぶ機会が活発だったのでしょうか?
    • 同じ拠点やPJルームに集合していれば、直接見る機会に恵まれていたのかもしれません。
  • 解決策:
    • オンラインで画面共有したり成果ファイルを共有しながら仕事の進めれば、学びを得られているこをに気が付くでしょう。
    • 非リモートでは、同僚や先輩のペースでの口頭説明やその場だけのやりとりになりがちで、消化不良になりがちな側面もありました。ですが、リモートでは後で自分のペースで見返せるよう画面共有した録画やメモが残り、会議で共有しながら一緒に作業したファイルも残るため、学びの質は格段に高くなっています。
    • リモートワークでは、多様な働き方や新しい技術に触れる機会も増えるため、さらに多くのことを学べる可能性があります。

対面でのコミュニケーションのこだわりについて

 対面で会うことには独自のメリットがあります。
 しかし、それが必ずしもリモートワークに劣るわけではないことをご理解いただきたいです。

メラビアンの法則について

 まず、コミュニケーションに関するメラビアンの法則をご存知でしょうか。この法則では、情報の伝達が「言語情報7%」「聴覚情報38%」「視覚情報55%」に依存するとされています。

  • 言語情報7%: 言葉そのものの意味。リモートワークでもチャットやメール、ビデオ会議でこの部分は十分にカバーできます。
  • 聴覚情報38%: 声のトーンやリズム、抑揚など。これもリモートワークでは電話やビデオ会議で完全に伝わります。
  • 視覚情報55%: 表情や身振り、姿勢など。これを重視されるのであれば、ビデオ会議でカメラをオンにすれば、ほぼ同じように視覚情報を得ることができます。

 さらに、対面での会議では頻繁に相手をじろじろ見ることは通常ありません。同様に、リモート会議でも相手の姿勢や表情を適度に観察することで十分です。もし視覚情報にこだわりすぎるのであれば、それは過度に相手を見つめる行動になり、相手に不快感を与える可能性があります。

コミュニケーションの進化

 メラビアンの法則はリモートワークが普及する以前の学説です。リモートワークが一般的になり、コミュニケーションツールやそれを扱う人間のスキルも進化しています。その結果、言語情報や聴覚情報の比率や質が向上している可能性は十分にあり得ます。

こだわりによるデメリット

 リモートワークは、通勤時間の削減、ワークライフバランスの向上、生産性の向上など、多くのメリットがあります。これらの利点は、対面での会議のこだわりによって失われてしまう可能性があります。

 また、リモートワークは地理的な制約を取り除き、多様な人材の活用を可能にします。リモートワークの利点を理解せずに逆行することは、企業の競争力を損なう可能性もあります。

最後に

 対面で会うことにこだわることが、他のメンバーにとって迷惑となる可能性があることを理解しましょう。
 リモートワークの利点を最大限に活用し、適切なツールを用いて効果的なコミュニケーションを実現することが、現代の働き方においては重要です。

まとめ

 リモートワークには多くのメリットがあり、私たちの生活と仕事の質を向上させる可能性があります。通勤時間の削減や柔軟な勤務時間、健康管理の向上など、多くの利点を享受することができます。
 一方で、コミュニケーション不足や運動不足といった課題もありますが、適切な対策を講じることで簡単に解決が可能です。
 これからもリモートワークの利点を活かし、柔軟で効率的な働き方を追求していきましょう。

出社回帰に見られる「働き方の多様性」からの逆行と退行


 2020年の春、半ば強制的にリモートワークを強いられた(不本意な背景ながらも、やっと社会はリモートワークに目覚めた)。
 それから意識や技術(リモートのメリットの共通認識、ネットワークインフラやセキュリティ・クラウド基盤技術などの進化、など)が目まぐるしく醸成され、リモートワークがようやくスタンダードになりつつあった2023年の春、耳を疑うような事件は起こる。

 パンデミックが収まりつつあるのに乗じて、こともあろうに「出社回帰」(「出社怪奇」といってもいい)を声高に叫ぶ 企業が続出し始めたのだ。

 わたしの周辺も例外ではない。
 出社のための出社をルール化するという痛ましい暴挙が横行し始めたのだった。

 それから徐々に、「バランス」という出社主義目線の名目のもと、「出社」と「リモートワーク」の「ハイブリッド」なるものが模索され、定着しつつあった。

 「リモートワーク」で何ら不便がないどころか、むしろ効率化し充実した人々にとっては、そもそも「バランス」も何もない。単に出社したい人間が「自分がスタンダード」だと言い張りたい前提を押し付けているだけだ。

 出社したい人間の都合で出社する理由があり出社したくて出社するのだったら全く構わない。どうぞご勝手に。
 しかし「出社するのは当然だ」「出社してこない連中はおかしい」「出社しないとついていけない」となると、まったく話が違う。

 最近、「出社した者たちだけで物事を進めてしまい、リモートワークのメンバーが参加することすらも忘れ、出社した者たちだけで議論した結果を関係者に共有することすらも忘れている」といった由々しき事態が散見されるようになった。

 リモートのメンバーに知らせもせず声もかけずに勝手に盛り上がってしまい、その内容を共有できていない。
 ペンでホワイトボードに書いたはいいものの、現地で満足して消してしまって共有できていない。
 話した内容のメモも録画もなく、当然共有もできておらず、そもそもそのこと自体に問題認識すらもない。
 リモートワークのメンバーを置き去りに、 拠点に集合しているメンバーだけで話を進めてしまい 、チームなどの組織での情報共有が不十分になる。明らかに不信感の醸成につながる愚行だ。

 これと似たような問題が、実はリモートになったばかりの頃に発生した。
 かつて、リモートに慣れるのが早い人たちが不慣れな人たちを置き去りにした、いわゆる「リモートハラスメント」だ。
 しかし、リモートワークが浸透するにつれ、この過ちは 人々に自覚され、着実に是正されてきた。

 拠点にいようが、各地の様々な場所からリモートで参加しようがストレスなく 意見を交わし合うことができるようになったのだ。

 多様な働き方を認め、地理的、時間的な制約から解放された。
 場所が離れていても参加できる。
 機器の設置や 脱着 移動の時間といった 不毛な ロスから解放される。
 その時間に参加できなくても後から録画を見て キャッチアップできる。
 会議中に画面共有しながら議論したテキストや図表を、そのまますぐにシームレスに共有できる。

 こういった様々なメリットが浮かび上がってきた。
 まさに、パラダイムシフトが急速に進んだかのように見えた。
 このようなメリットがようやく当たり前になったかのように見えていたのだ。

 だが、残念ながら昨今、変われなかった思考停止の出社主義たちが、様々なメリットを無自覚に無視し、自分たちが馴染みがある方法を再び蔓延させることで、醸成されたはずのメリットを破壊していく。

 今、「リモートハラスメント」と同じレベルの幼稚な「出社ハラスメント」が無自覚にばらまかれている。「〇〇ハラスメント」と安易に言う風潮は好ましくない。しかし、敢えて言う。「出社ハラスメント」と。

 「出社しないとサボりそうだから」「出社すると集中できるから」「対面のほうがやりやすいから」
 自分の性癖がまるで一般論的であるかのように錯覚しているのかもしれない。
 いったいこの人たちはこの数年間、何を見聞きし、何を学んだのだろうか。

 ようやく世界が次のステップに進めた「働き方の多様性」からの逆行と退行。

 変われなかった人たちが、変わる前のものと世界へと、当たり前のように戻していくのだ。

アフターコロナで「全員一律出社」再来! メリットは(ガチャ運的)「セレンディピティ」のみ


強行と慨嘆

4月からついに、「週1回の全員出社」が強行された。
かなり大きな範囲での組織的な取り組みだという。何曜日にするかは部署単位。

気になるのは、リモート環境で「解決を目指そう」でなく、「元に戻そう」という泣けるほど安直な思考停止。
「進化を加速させる」のではなく、「立ち止まって考える」のでもなく、「逆行して退化する」とは!
本当に短絡的で前時代的な意思決定に、心から唖然としている。

「コミュニケーション改善のため」という手段を建前にした、「出社のための出社」。手段の目的化
リモートワークの大きなメリットと小さなデメリットを比較し、「コミュニケーションがとりづらい人やシーンがある」といった一部の課題をクローズアップしたうえで、雑に全員に一律に適用するこの乱暴さ。ワイドショーよりも薄っぺらい雑な導出。
「コミュニケーションの量や質が低下した」と声高に結論づけているのだが、むしろ、リモートワークによる働き方のパラダイムシフトが進み、コミュニケーションの量は増え(または変化せず)、質は変容した(または選択肢が増えた)のではなかろうか?

「元に戻したい」前提が容易に透けて見える。(また、これを記念すべき足掛かりに、状況をみて出社回数を増やそうという狙いも透けて見える。)

「多様性」を掲げながら「全員」「一律」を強制。
これまで数度のアンケートが実施され、週何回が理想かといった集計がなされてきた。この時点で既に「一律」バイアスが根底にある。
「出社したほうがいいケース」「せざるを得ないケース」「不要なケース」といった様々な意見を紹介しながらも、これらの意見はあくまで補足扱い。
そして、「個人や業務の都合に合わせて」と建前的に補足説明を添えるものの、「原則」として「全員」に「一律」と大きく謳い、組織の施策と強調する。組織の施策と謳われては、組織に所属する以上、面と向かって異を唱えるものは見当たらない。
「全員」の範囲が部署単位に区切られてはいるものの、スケジュールが合う(また合わせる必要がある)単位の実態は部署単位ではない(その中のユニット単位、部署横断のプロジェクト単位、など)であることもザラだ。つまり部署単位という強制は一方的で非常に雑だし、本当に必要かどうかは関係ない前提といえる。決まりを作る側の安易な都合ということだ。

リモートの経験が進み、これまでの「出社」、特に「全員一律出社」が、総合的に如何に愚行で無駄金だったのか、多くの人たちが実感を伴って気が付いたはずだ。
しかし我々の組織としては実は理解できなかったようだ……
この「週1回の全員出社」は、その証明、そして表明なのだろう。

我々は変われなかった。

「DX」(デジタルトランスフォーメーション)を自他に推進・加速しようとするなかで、自身が「トランスフォーメーション」できなかったという、この現実……
デジタルネイティブに世代交代するまでは、変われないのかもしれない。

改めて「出社」のメリデメ

さて、改めて「出社」という「手段」のメリットとデメリットを考えてみる。
あくまで私個人の状況についてとなるが、状況の変化点である復活した「出社」とそれが「全員一律」である点にフォーカスし、「ビジネス」「プライベート」の2つの視点で、それぞれのメリットとデメリットを挙げた。

  • ビジネス
    • メリット
      • 出社によるメリット
      • 全員一律であることのメリット
        • セレンディピティの発生率が増加する可能性を後押し(同僚などと話す機会などが加わる)
    • デメリット
      • 出社によるデメリット
        • 価値を生み出さない時間の増加(通勤の移動、端末や機器の設置・取り外し、会議室・座席の確保、部屋・フロアの移動)
        • 「出社ありき」の強行を受けた「出社という行動をうまく活用する方法を探す」取り組みの追加発生
      • 全員一律であることのデメリット
        • 価値を生み出さない時間の増加を後押し(エレベータ待ちの再来、コロナ渦で縮小した拠点に一斉に押しかけ会議室・座席の確保が困難な可能性が高まる)
  • プライベート
    • メリット
      • 出社によるメリット
        • 運動機会の再発生(徒歩数千歩)
        • 強制的な一人の時間の再発生(英語リスニングなどに使える)
        • セレンディピティの発生率が増加する可能性
      • 全員一律であることのメリット
        • セレンディピティの発生率が増加する可能性を後押し(同僚などと話す機会などが加わる)
    • デメリット
      • 出社によるデメリット
        • 列車遅延などによる時間喪失の再来
      • 全員一律であることのデメリット
        • 混雑による時間喪失(エレベータ、レジなど)の再来

ザックリ言うと、メリットは発生の可能性があるかもしれない「セレンディピティデメリットは発生確実な「時間喪失」だ。

ビジネスの視点

ビジネスの視点でのメリットは、正直、セレンディピティの発生率が増加する可能性くらい。例えば社内で久しぶりに会った方と新しいビジネスの話につながる、通勤中に見たり聞いたりした何かから良いアイディアが生まれる、といったものだ。ただ、セレンディピティは言わば「はぐれメタル」的なものであり、時間対効果が小さすぎるため、大きなメリットだとは言えないだろう。とはいえ「はぐれメタル」の生息地で歩き回るといった行動に時間を費やすのと同じように、同じ日に出社した知り合いに話しかけるなどの行動に時間を費やすことで、セレンディピティの発生機会は自助努力で微増できるかもしれない。(ただし相手の都合も察してお時間いただかないと迷惑すぎる危険あり……)

なお、会社がリモート環境で(勝手に)問題視している「コミュニケーション」については、実は対面でもリモートでも十分にとれる。私自身、困った経験は全くない(むしろ軽快)。そのため、「物理的な」対面という手段は、メリットにもデメリットにもならない。

デメリットはいくつかあり、業務を直撃する。
出社して席をとったり(そもそも席が埋まっていたり)、会議室を確保したり(取れなかったり)移動したり、移動のたびに機器を付けたり外したり、といった「リモートでようやく解放されたはずの無価値な時間」が再発生するのは確実で、モチベーションは低下の一途。
また現場では、出社による時間ロスに加えて、出社という行動をうまく活用する方法を探すという謎の負荷も追加発生。「部署ごとに全員一律同日出社しなさい。で、何するかは任せる」ということなので。

メリットとデメリットの双方を挙げようとしても、やはりデメリットが目立つ
ちなみにこれらのデメリットは、リモート前から存在していた自明の実態であり、それが再来するだけのことだ。

プライベートの視点

プライベートの視点では、いくつかのメリットがある。運動機会や一人時間の確保などだ。また、セレンディピティについても、宝くじ的ではあるが、発生すればプライベート(趣味など)にもよい効果があるかもしれない。

組織の意思決定により結果的には「ビジネスを量や質を犠牲にして、会社のお金でプライベートへのベネフィットを提供してくれた」と捉えることもでき、そう考えると(週1回程度であれば)満更でもない。(前向き?)

憶測

強行の裏には、やはりお金の流れがあるのではと憶測してしまう。
特に、大きな企業なら影響も大きい。
例えば、1人1,000円の交通費が発生したとして、10,000人の従業員が出社すれば、1日1千万円の売上が交通機関に発生する。週1回なら月4回で、月額4千万円。年間4億8千万円の売上となる。交通期は会社から支給される。つまり、会社から交通機関に金が流れる。同様の出社の取り組みを同規模の数社がやれば軽く10数億は行くし、出社回数を増やせばさらに倍増以上。
こうなると、交通機関をお役様とする企業や部門にも良い影響が還元されるのは容易に想像できる。お金が回り、経済には良い影響を与えそうだ。
正直、もっと大きなどこかで何かの意思決定があったんでは、とも疑ってしまう。とはいえ、あくまでこれは私個人の憶測(妄想?)ですが……

余談

前時代的な価値観

Withコロナで1年ほど経ったころ、「対面でご挨拶できず失礼いたします」と、リモート会議でお詫びされたことが度々あった。
どうやら「対面」でないことが「失礼」と考えているようだった。
電話より対面が丁寧、メールより手紙が丁寧、といった謎の前時代的な価値観も彷彿とさせる。
2000年代初頭、事務連絡をメールでやりとりしていたら「『メール』でなく『直接』言え!」と、上位職から横から頭ごなしな叱責メールが来たことを思い出した(その叱責が『メール』な突っ込みはさておき)。

関連記事

関連記事として、「全員一律出社」再来前に感じていた状況についても記事にしています。
parupuntist.hatenablog.jp